この事例の成果
- 月間フォロワー増加数が3倍
- ハッシュタグ流入率が2倍に増加
株式会社FinTは、日本ロレアル株式会社のヘアケアやカラー剤などサロン向け商材を展開するブランド「ロレアルプロフェッショナル」のInstagramアカウントのSNSコンサルのご支援をさせていただいております。今回は同ブランドのコミュニケーションを担当する日本ロレアル株式会社プロフェッショナルプロダクツ事業本部渡部様と株式会社FinT 担当ディレクター荻津に、Instagramでフォロワー数を増加させるコンサルティングについて取材しました。
本記事は、Instagramの運用を自社でやっているもののなかなか成果が出ないといったお悩みや、自社でできる運用をどう最大化していくべきかといった基礎的なお悩みに関して、お答えしていく記事になればと考えております。
(取材・文:株式会社FinT マーケティング担当髙瀬実裕 myu.t@sucle.jp)
本日はよろしくお願いします!まずは「ロレアルプロフェッショナル」について教えてください。
渡部様:ロレアルは、世界で一番大手と言われている化粧品グループになり、110年以上の歴史がある会社になります。その中で「ロレアルプロフェッショナル」はサロン様向けのカラー剤やヘアケアを取り扱うブランド事業です。実は、ロレアルはOréal(オレアル)」という世界に先駆けた安全なカラー剤の販売から始まりました。オレアルを開発した化学者がその2年後に立ち上げた会社が「ロレアルグループ」の前身になります。なので、「ロレアルプロフェッショナル」が、ロレアルという会社のルーツになっているんです。
そうなんですか…!コスメやスキンケアの印象が強いので、意外です。続いて、渡部様とFinT荻津さんの担当業務を教えてください。
渡部様:私は、プロフェッショナルプロダクツ事業本部というサロン様向けプロダクトを取り扱っている事業部におり、その中に「ロレアルプロフェッショナル」というブランドがありまして、そこでブランドコミュニケーションという、コミュニケーションの戦略から実装(PR、メディア、クリエイティブ制作、Webサイト、SNS全般など)を担当しております。
荻津:私は、SNSマーケティング事業部でディレクター兼チームマネジメントをしており、今回のお取り組みでは「ロレアルプロフェッショナル」のInstagramアカウントのコンサルティングを担当させて頂いておりました。

右から日本ロレアル株式会社渡部様、株式会社FinT 荻津
SNS、主にInstagramに注力されているのはどういった背景でしょうか?
渡部様:実はロレアルプロフェッショナル自体がデジタル中心になったのが遅く、Instagramは一昨年開設しました。それまではサロンのスタイリスト様へのアプローチは業界誌などの紙媒体を使うことが多かったのですが、サロン様自体がプロダクトの情報をInstagramで取っているという調査データもあり、私たちもInstagramに注力しています。
「ロレアルプロフェッショナル」のInstagramアカウントでは、どのような内容を発信されているのでしょう?
渡部様:主には、サロン様にプロダクトの内容を理解してもらえるような発信がメインになります。特に、ロレアルプロフェッショナルでフラグシップとなる商材がヘアカラー剤なので、カラー剤の使い方や、使った前後での変化感、新商品の特徴、ブランドの取り組み(サステナビリティやブランド方針ムービー)などを行っています。
アカウントを開設して以降、メンバー達は知見がない中、他社アカウントを参考にしながら模索していたのですが、運用開始して1年ほど経っても、フォロワー数は3000人弱で止まっていました。
他社はInstagram上でサロン様と思われるフォロワーを1万人以上を抱えていたため、弊社もまずは1年間で1万人のフォロワーを目指そうと運用していたのですが、打つ手は変わらずグローバルが用意している日本でも使用できるコンテンツで投稿するのみでした。ただ、グローバルから共有される画像は日本人にとってあまり馴染みのないヘアカラーやヘアスタイルということもあり、共感を得づらいというのは正直ありました。その中でも1日1回投稿するというKPIがあったため、日本で独自に撮影したものも少しずつ増やしていくようにはしていました。
オーガニック投稿でフォロワー数を伸ばしていくにはどうすればいいのか模索していた
そういった中でFinTにSNSコンサルをご依頼いただいたのは何が決め手だったのでしょうか?

渡部様:実は当初、FinTさん含め3社に御声かけさせて頂き、1社は元々運用をお願いしていた会社、2社が新しい中でそのうちの1社がFinTさんでした。依頼させていただく際のお題が「フォロワー数1万人を達成させるにはどうしていくか」という内容だったのですが、どの会社様もプレゼントキャンペーンで大きくフォロワーを伸ばすという内容がメインでした。その中でもFinTさんは、オーガニックでのアプローチの仕方や、期間までのフォロワー進捗数値に対してしっかりKPIを立てて戦略的に回してくれそうだな、という理由で依頼させて頂きました。
施策がプレゼントキャンペーンだけとなると、その後の運用知見が溜まりにくくなってしまいますよね。
渡部様:そうですね。あとはサロン様向けの商材なのでtoCとは違って、プレゼントを多くし過ぎてしまうと、営業としての商材の販促を妨げてしまったり、セミナーを受けないとお渡しできないカラー剤などもあるので、プレゼントキャンペーンを連続実施するのは難しいという考えもありました。
なるほど。実際の取り組みについても聞かせてください。FinTとしてはSNSコンサルをさせていただく以前のロレアルプロフェッショナル様のアカウント状態をどのように分析していたのでしょう?
荻津:先ほど渡部様から、一定の状態からフォロワー数が伸びにくいという話がありました。一番の課題は外部からの流入数が少ないというところがあったので、何かしらの施策で流入を大きくとってくるということが必要でした。それに加えて、アカウントの投稿自体の仮説検証がうまく回せていないという点があり、そこを後々でもロレアル様側自身でやって頂けるような仮説検証の仕方や結果をお伝えする必要があると考えていました。
そこから実際の取り組みはどのような流れで実施されたのでしょう?
荻津:一番初めは弊社の営業担当と要件定義という形で、どういった点が大枠の課題で、それに対してこう改善していきましょうという方向性を擦り合わせさせて頂きました。その後は、月に2回ほどミーティングをさせて頂きました。ミーティングでは、半月ごとの改善するポイントやそれに対してどうしていくかの打ち手をお伝えするという順序で、検証のサイクルを回していけるようにしました。
渡部様:(レポーティングの感想について)私は長らくマーケティングの経験はあったのですが、SNS専属でやってきた訳ではなかったので、すごく参考になりました。特にオーガニック投稿でどう増やしていくかという点では、例えばハッシュタグ1つとっても、これまで自社ではお決まりのものしか使っていなかったり、ただボリュームが大きいものを使っていたのに対し、ハッシュタグ設定の考え方〜見極めた方まで教えて頂いて、こうして仮説検証を回していくのか!とすごく新鮮でした。
外部流入に課題。プロが考える改善策とは
そのハッシュタグに関して、具体的にはどういう提案をしたんですか?
荻津:ハッシュタグに関しては、基本的なハッシュタグの露出方法や選定の仕方をアルゴリズムに沿って分類分けしてお伝えしました。大枠としてはハッシュタグの件数が適しているかどうかを見ます。それに加えて2点を確認します。

①過去の投稿から、露出の多いハッシュタグを見て、そのハッシュタグの要素を集める
②該当のハッシュタグで投稿されている一覧に、ロレアルプロフェッショナル様の投稿が入っても違和感がないか
そうすると、そのハッシュタグ内では上位に入りやすくなるんですよね。なので、そこは目視で一つ一つのハッシュタグを見ていくようにしていました。
また、投稿はロレアルプロフェッショナル様ご自身でやっていただくのですが、下書き段階のものを頂いてそこにFBとして投稿ごとにあうハッシュタグを追加したり、合わないものは取り除くなどで赤ペンを入れさせて頂いていました。
渡部様:ベースで私たちが作成したものに対して「こういうふうに修正しましたよ」っていうのが可視化できるようになるんですけど、例えば投稿時のタイトルの書き方や3投稿セットで投稿する際の3投稿分の文章の変え方など、直しを見て「こういうふうに文章って作るんだ」というのを、勉強させて頂きました。
そうなんですね。オーガニック投稿とは別に、過去のプレゼントキャンペーン施策の改善点を活かして、FinTでも実施させて頂いたと伺いました。
渡部様:はい。弊社で実施していた過去のプレゼントキャンペーンでは、あまりキャンペーンとしてはワークしていなかったのが正直なところです。キャンペーン条件を弊社のカラー剤をお取り扱いいただいているサロン様にしたり、ヘアケアの場合は応募条件もなく50名にプレゼントみたいな感じで設定していました。ですが、実際に応募してくださる方は50名に満たないことも多く…
なんでだろうと思う一方で、FinTさんとキャンペーンをお取り組みさせて頂いた際には、配布数を大きく上回る形で応募いただけました。やってみて思うことは、テキストやビジュアルの作り込みや広告配信の設定など力をいれて頂きましたし、広告設定をしていないキャンペーンでも以前に比べて応募条件は厳しいはずなのに多くの応募いただきました。
過去の取り組みから要因分析をし、“あえて”ターゲット層を広げるキャンペーンの実施
荻津:FinTでは2回プレゼントキャンペーンをお手伝いさせて頂きましたよね。特に1回目については、本来ロレアルプロフェッショナル様はいわゆるtoB向け商材を扱っていますが、あえてターゲットをtoCも含むように設定しました。主にFinTとしてはプレゼント選定から応募条件の設定、広告配信までお手伝いさせて頂きました。投稿についても、過去にはただキャンペーン概要を載せるだけでしたが、商品の詳細などキャンペーンに関わる内容を1つの投稿に盛り込むことで情報量を担保し、エンゲージメントを高めるという事例が弊社にはあったのでご提案させて頂きました。商品理解を深めることで、応募への意欲も高められるのです。
また、今までは応募条件を設定せずにされていたとのことでしたが、Instagramの場合、”フォロー&いいね”がある種フォーマットとしてあるので、ユーザーがそれをキャンペーンだと認識して応募しやすくなる、という意図から条件設定させて頂きました。

もちろんtoBは狙い続けるのですが、そこだけを狙っていくとInstagram内では伸ばしにくいというのがあったのと、あくまでtoBを狙うためにもまずはアカウントを伸ばして露出させていくことが最優先と考えていました。また、ロレアルプロフェッショナル様のカラー材で「イノアカラー」というものがあるのですが、一般ユーザーに「イノアカラー」を認知させることでサロンでのカラーメニューとして利用される可能性もあり、そうするとサロン様にも影響を与えられるため、toC向けをあえてご提案させて頂きました。
“あえて”の施策。渡部様はどうお考えになりましたか?
渡部様:当初はフォロワーはサロン様ではないと、という話が社内でもあったのですが、ただその中でもヘアケア商材に関してはtoC向けにもコミュニケーションを以前からしていたということもあり、範疇の中と捉えられました。また、露出が増えないとアルゴリズムに引っかからないなども考えると、確かにtoC向けにリーチやエンゲージメントを増やすことでサロン様を1つでも増やしていけるという意味で、納得しましたね。

FinTでは、広告配信のお手伝いもさせて頂いたそうです。ポイントは何になりますか?
荻津:弊社の過去の事例などからも考えて、キャンペーンに特化した場合はCPF、フォロー目的の人に刺さるようにターゲティングしたりとか、ターゲットの詳細もあまり多くいれすぎずにアカウントに合うものに固めて分散しすぎないように調整させて頂きました。
月のフォロワー増加は3倍以上、ハッシュタグ流入率は約2倍にまで改善
なるほど、取り組みについて理解しました。期間内での取り組みを通して、成果はいかがだったのでしょうか?
荻津:フォロワー数に関しては、実施させて頂いた施策において当初のシミュレーション通りに着実に伸びていきましたし、今後も計画的に実施していくことで目標に到達できると考えています。投稿の仮説検証による勝ちパターンについては、ハッシュタグ流入率が当初の13.8%から24.6%とかなり上がっていたので、外部の流入も大きく改善することができました。
渡部様:以前は毎月10人程度しかフォロワーが増加していなかったのが、少なくとも30-40人ほどには増えているので、そこはかなり大きく改善されています。CPFについての話があったと思うんですけど、CPFによる広告換算ができないという課題を抱えていたなか、FinTさんではそこを加味して広告配信していただけたのがよかったですし、今後も自社でしっかりみていきたいなと思いました。
荻津:その点は、会社にもよると思うんですけど、SNSのプラットホームの中の実施施策に合わせて目的を変えていくことで、結果に導いていける部分はお力になれたと感じています。
最後に、FinTとのお取り組みを終えて、ご感想を教えてください。

渡部様:改めてやらなくてはいけないことがたくさんあると感じました。小さなことでも気をつけるポイントで手を抜いたりせず、地道な積み上げと、地道な分析と、長期間をかけた数値の設定というのは改めて学ばせて頂きました。広告配信のようにドンと増やす方法もあるけどそれが続くのは本質的ではなくて、日々の一個一個の投稿がこんなに大事なんだなということを感じました。
FinTさんからの毎回のミーティングでは、全て本当に仰る通りだなと感じるものばかりで、これを実践すればオーガニックでもフォロワー数増えていくんだなとか、本当にすごくありがたかったです。まだ弊社が手をつけられていない部分があったりもしましたが、毎回新しいポイントを見つけてきてくださったり、競合の細かい分析なども助かりました。頂いたものは全て勉強させて頂きました。
今後の展望について
渡部様:対サロン様に向けて役に立つコンテンツを提供し続けるという点は変わらず大事にしていきます。最近では他のSNSプラットホームにもサロン様が手を出している動きもありますが、今もなおInstagramが圧倒的に情報集中場所として多いので、今後もInstagramに集中して取り組んでいきたいです。
荻津:キャンペーンをやり続けてぐっとフォロワーが増えてるものでもないですし、やりすぎても離脱が発生することもあるので、お伝えさせて頂いてきたオーガニックでの投稿の仕方や仮説検証の仕方だったりをPDCAを回していっていただけると今後もアカウントを成長させていけるのではないかと思います。
本日はありがとうございました!
株式会社FinTでは、各SNSプラットホームの運用戦略立案から、画像制作、投稿、プロモーションの実施、効果測定といった運用のトータルサポートをさせていただいております。運用だけではなく、インフルエンサーマーケティングやSNSコンサルなど、SNSにまつわる設計や分析〜実装まで幅広く実施しておりますので、ご相談があればお気軽にご連絡ください。