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共通の「好き」で繋がりたい Z世代が求める「コミュニティ」文化とは

SNSマーケティング 公開 更新 株式会社FinT

最近のZ世代の動向を見ていると、いまZ世代の間では、InstagramやXなどのユーザー数の多いオープンSNSから、BeRealやDiscordなど限定的な人たちとだけ繋がれるクローズドSNSなどの狭いコミュニティに属することが流行していることがわかります。

企業が取り組むマーケティングの文脈においても、SNSで自由に発信でき、消費者の声が重視されている現代社会の中で、Z世代が属するコミュニティを通じて消費者とコミュニケーションを取ることで、商品開発やブランドの認知拡大、ファン化を促進する動きも増えてきています。

今回は、そんなZ世代の間で新たに育まれている閉鎖的なコミュニケーション=コミュニティの文化について解説します。

オープン/クローズドに関係なく、そもそもZ世代がSNSを活用する理由から考えていきましょう。

1つには、Z世代はSNSに「心の拠り所」を求めていることが挙げられます。学生時代をコロナ禍で過ごしたZ世代は、同期やクラスといった横の繋がりが希薄でした。転じて、コロナ禍が明けたいま、急速にオフラインでの関係構築が求められるようになったのです。そのため、自分の「好き」を起点にしたり、MBTIなどの性格診断を活用したりすることで、SNSでの自己表現を通じてより最短距離で心理的に安心感を感じられる深い関係構築を試みようとしていると考えられます。

もう1つは、誰かと時間を共有する体験を求めていることが考えられます。コロナ禍を経て、さらに活用幅や発信機会が加速したSNSやデジタルコンテンツ。それらが飽和した状況下では、Z世代は単にコンテンツを消費するだけでは新鮮味が欠けるように感じてきたのか、2021年頃から「その場所、その時間」でしか得られない唯一性のある体験に価値を置くようになりました。誰かとコミュニケーションを取りながら、その時間を共有できるライブ感や非再現性、共創性などを重視した「トキ消費」思考が強まった結果といえるでしょう。

しかし最近はそれだけに留まらず、SNSを通じたコミュニティを利用して、周囲から刺激をもらいつつ、QOL(Quality Of Life)や自己アップデートを図ろうとする「成長志向」的な側面が台頭してきたように感じます。

例えば、子育て世代であるママさんコミュニティの間では、日常の悩みを解決したり、あるいは共感したりするような課題解決のための情報交換がメインで行われていることが見て取れます。

それではZ世代はどうかというと、自身の生活の質を上げたり、理想の自分に近づいたりするための自己成長を目的とした情報交換を活発に行っている傾向があることがわかってきました。

そもそも前提として、コロナ禍や不況を経験したZ世代は保守的でリアリスト的思考を持っており、とりわけ仕事においては失敗したくないというインサイトを抱えています。一方で、たとえ失敗したとしても周囲に迷惑がかからないプライベートにおいては、多様な人に刺激をもらいながら自分自身をアップデートしていきたいと考える傾向にあり、かついわゆるロールモデルに近づくために邁進する自分自身のことを認めてもらいたいという熱量の高い意志をも持っているように感じられます。

事実、トレンド情報を発信する若年層女性向けメディア・Sucleが運営するコミュニティ「Sucle SPICE CLUB」でも熱量の高いコアファンが集まっていますが、同コミュニティに参加した理由を聞いてみたところ「共通の趣味を持つ同世代と一緒に活動したい」「少しでも憧れに近づけると感じた」「コミュニティでの活動を通して人生や知識を豊かにしたい」といった声が寄せられました。この結果からも、共通の趣味・嗜好を持つ人々が集まるコミュニティに属することは、その道を突き詰めたり、夢中になれたりするもの=刺激を欲しているからこそなのだと考えられます。

人口減少が進み、かつ価値観の多様化が進む昨今では、ますます多くの企業が従来のようなデジタル広告やマス広告を通じたユーザーとのコミュニケーションに課題を感じています。そんないま、企業が活路を見出すには、上記のようなZ世代の傾向をいち早くつかみ、コミュニティを運営して消費者と密にコミュニケーションを取ることによって、商品の開発や改善、ブランドのロイヤリティ・ファン化を促進するなど、あらゆるマーケティング活動に活かすことが重要です。

そして、消費者とのコミュニケーションを密なものにし、しっかりと商品やブランドに対する声を引き出すためには、ただコミュニティを立ち上げるだけでなく、常にコミュニティを盛り上げることも大切になってきます。ここで肝要となるキーワードが「共創」です。

一例としては、トレンドや季節性に合わせたユーザー参加型のコンテンツが挙げられるでしょう。例えば「Sucle SPICE CLUB」では、夏に向けてユーザー参加型のダイエット企画を2週間にわたって実施したところ、コミュニティ内で各々が取り組んだことを報告し合ったり褒め合ったりすることで、切磋琢磨し合える環境を創り出すことができました。

また、4月に実施したオフラインイベントでは、単にイベントへの参加を促すだけでなく、実際にユーザーがイベントのコンテンツ制作に参画いただくことで、Sucleの世界観を一緒に創り上げる一員となっていただけるよう工夫しました。

このように、企業がコミュニティを生み出し、かつ効果的に活用していけるようにするためには、参加者がそのコミュニティの一部である=一緒に創り上げているという実感を持っていただけるように、継続的に自主的な参加・発話を促すような仕組みを仕掛けることがカギとなってくるでしょう。

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